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ブルース日和 :風に吹かれて、転がって、虹の彼方へ・・・

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2006年 12月 04日

アルハンブラの想い出

アルハンブラの想い出_e0014905_0493098.jpg以前から是非聴いてみたいギタリストだった村治佳織のライヴに行ってきた。クラシック・ギターの彼女の音色はガット・ギターで、先月行った、ボサノバの巨匠、ジョアン・ジルベルトもガット・ギターだ。ボサノバと言えば夏をイメージすると想うが、個人的には秋の気分にサウダージがしっくりきて、ガット・ギターの音色は秋にぴったりだ。そして冬はクラシック。PA(音響)の心配が要らないこの季節ならではの生音の彼女のギターは素晴らしかった。改めてガット・ギターの音色に酔いしれたライヴだった。以前彼女が出演していたトーク番組で言っていた事ですが、ヨーロッパでクラシック・ギターを習うと言う事は、技術的な事と、曲と向き合う哲学的な事を学ぶためだったと言っていた事が印象的で、クラシック全般に言える事だと想いますが、音楽の内面的な向き合い方と言うものにはとても興味があって、その国の文化や地理的に生まれた風情や景色を音楽で表現する内面的なものを、もっと具体的に聞いてみたかった。どんな事を考え、想い、表現方法を模索しているのか?とても興味があります。それと以前のパリでの生活を通して散歩が好きになって、東京へ戻った今もそれを日課としてやっている、ということなど本当に小さな事ですが、自分自身の生活と照らし合わせたときにものすごく興味深かくて、普段見過ごしてしまう情景を見過ごさない心を育てる様な受け取り方に感銘もしました。昨年手の神経症で楽器が弾けなくなった事も、その時にいかに前向きな意識を保ち、それが治るまでの間、何をすれば音楽的にプラスになるかを考え何をやったのか、という言葉も印象的だった。世界に出て音楽を表現する事は、それなりに単純ではない何かを考えていると思う。考えて考え抜いて到達した結果が今に結びつき、それが音楽に反映されるのだと思う。音楽家だけに留まらず世界を股に掛けて活躍する人達がボクはとても好きです。ボクがミュージシャンと触れられるのはライヴ会場又は録音等の媒体を通して彼らが奏でる音。ミュージシャンその人が何を考えているのかという事に触れられるのは、個人的にとても大切な事なんだと想う。


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彼女はデッカ・レーベルからCDを出している事を知り驚いた。デッカの事は良く分からないが、ローリング・ストーンズの初期の作品はデッカからだ。こんなエピソードがあって、デッカはオーディションでビートルズを落としている。その後の活躍を目の当たりにし、慌ててローリング・ストーンズをデビューさせたという苦い経験がある。そのロンドンのデッカに日本人としてただ一人所属しているのが村治佳織だ。スゴイ事でしょ。




ライヴ終了後、サイン会があってミーハー気分で長蛇の列に便乗し、サインを獲得した(笑)。
東京や大阪のライヴではありえないサービスは地方の特権でしょうね。ミュージシャンとディスカッションできるのは単純に嬉しい事だ。
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by hilaling | 2006-12-04 00:59 | ■GIG@Live life


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